mizdra's poem

雑なこと (日記/技術ポエム/メモ/…) を書くブログです.

2020-09-03

権利の衝突や立法、法律改正、裁判について思うこと

複数の権利が衝突するということはよくあることで、しかもどっちがより重要かは法律などで決まっていないということもある。では法律が悪いかと言うとそうでもなくて、法律を完璧に作るのはまず無理で、基本的に抜けがある。ある悪い行いを防ぐために厳密に法律を定義しようとすると、大体悪くない行いが制限されてしまう。憲法では我々が権利を行使することを保証してくれていて、こうした行為まで制限されてしまうと憲法違反になる可能性がある。法律は憲法に逆らってはならないので、基本的にこれは避けなければならない。そのためある程度意図的に穴を持たせて法律を作っている。また、そもそも場面に応じて法律を柔軟に適用できるよう、適用条件を曖昧にしておくといった手法もちらほら見かける。例えば知的財産権周りの法律だと、法令の整備よりも技術の進歩のほうが圧倒的に速いため、新技術が登場したときにそれを知的財産権で保護できるよう意図的に適用条件を曖昧にしている節がある。

権利の衝突は基本的にどちらに優劣があるかは自明でなく、場面によって異なるので、その都度裁判で審議している、という理解をしている。別に権利が衝突した際の取り扱いについて法律で規定されていなくても、どうせ裁判所の方で吸収されるし、優劣を明文化するのも困難なので、それで良いと思っている。法律は色々なバランスの取り方をしていて、裁判もそうだし、世論の流れが変わったらその都度立法機関によって改正されるし、もし悪い法律ができたら最高裁判所によって違憲であると判断され、修正される。だから日々ニュースで流れてくる、法律の駄目なところを見ても、特に悲観的にはならないし、むしろ楽しんでみている。 なぜならニュースで取り上げられたということは、世論の流れが変わりつあって、それが法律に反映されていないということを意味しているから。もしくは、我々の権利を保護しようとした結果、抜け穴ができてしまっているということを意味しているから。ちゃんとバランスが取れているという証拠だし、良いニュースだなと常々思っている。

なんか最近知的財産権周りを調べていて、それがきっかけで法律に関して興味を持つことになって、色々思うことがあったので書いてみた。話が色んな方向に飛んでいて面白い。